『屋台ラーメンおやじ物語〜第四話〜』
いよいよ最終回!
あの営業マンは果たして・・・
「ヘイッ、ラッシャイ!」
「お、来たな!」
「今日はいつもに無く顔色いいぜ。えっ、絶好調!?すげぇ、すげぇ。」
「チャーシュー入りの専用ラーメンね、今日は、特別に上手く出来そうな気がするぜ。」
大将は、麺をほぐしながら、いつもになく軽快にしゃべる客に相槌をタイミングよくいれた。
「へー、やることなすこと全て上手くいくの。いいね〜。」
「“ありがとう”を沢山唱えてニコニコしていたら、お客さんが次から次へと来るの。」
「ふーん。」
「え、商品の説明しないの? 世間話に花が咲いているの?」
「いや〜本当にすごいね!」
「ある自動車屋の社長に聞いた話だけどね。ワッハッハ、ワッハッハと笑い声が絶えない商談は、必ず成約するそうなんだ。」
「お客も楽しく店員も楽しい。自然に売れてしまうのは分かるよな。」
「お待ちどう。出来上がり!」
「どうだい、うめーだろー。」
「いい話をしながら作るラーメンは、エネルギーが溜まるんだ。」
大将は、「美味しい。美味しい。」と何度も言いながら食べているお客を見ながら続けた。
「“わいわい”、“ワクワク”、“嬉しい”、“楽しい”と笑いがあふれているお店や場所には、とても良い氣があふれていて、そこには気持ちのいい人がどんどん集まる。」
「そして、さらに楽しくなると、また、良い氣のレベルがアップするんだ!」
「どんな高級料理より、今日のラーメンが最高だろ。」
「ん、1000円ね。」
「400円のおつり。チャーシューはサービスだぜ。」
「なんか俺まで嬉しくなっちゃうよ。」
「また、楽しい話待ってるよ。」
「毎度あり…。」
良い波動が集まるお店には、良い波動のお客様が集まりお店も繁盛する