『 水道の蛇口と権限委譲』
時間作りは権限委譲
少し古い村のお話です。
その村で唯一、水道の蛇口の取り付け工事を専門にする人がいました。
彼一人しかプロフェッショナルがいません。
水道の蛇口が壊れようものなら、とにかく全て彼のところに依頼が来てしまう。
依頼主にしてみれば、水が噴水のように溢れ出す緊急事態ですから、相手の都合など構っていられません。
パーティーの最中でも病気をしていようとも、関係なく連絡が入り、さすがの彼も閉口してしまいました。
そこで発想を変えてみました。
少々骨が折れるが、一度時間を作って、水道の蛇口の取り付け工事を誰かに教えたらどうなるかと。。。。
それを実行した彼は、水道の蛇口の取り付け工事から一生解放され、時間ができたのです。
「仕事を人に任せる。」
経営幹部として、順次任せていく。。。
当然のことですが、いざ任せてみると遅かったり頼りなかったりと、自分でやったほうが確実で早いとなかなか踏み切れません。
育てる意味でも、自分の時間を作る上でも思い切って任せてみましょう。
「任せるよ」と言っていながら、事細かく“ああでもない!” “それではいけない!”と指示していたら育ちません。
任された方も、「それなら自分でやれよ!」となり、二度と引き受けません。
そこでポイントは2つ。
① 任せたら口を出さないこと
②責任は任せた者が取る
つまり、“任せたら見ない”ことです。
思い切った権限委譲で時間がたっぷりできます。